技術紹介TECHNOLOGY
ナフサ分解炉とは
ナフサ分解炉とはエチレンプラントにおいて、ナフサを高温で分解する設備です。
燃料を燃やして高温になっている分解炉の中のパイプにナフサと水蒸気を送りこみ、800℃以上の温度にすると、ナフサは化学反応を起こして分解し、エチレン、プロピレンなどの簡単な構造の物質に変化します。(図表1)ナフサ分解で得られた物質は石油化学基礎製品として、いろいろな石油化学誘導品の原料になります。
*エチレンプラントでは、日本では主に原料としてナフサが使われますが、エタン、LPG、灯油、軽油などが使われることもあります。
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(株)レゾナック エチレンプラント
(参考写真)
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「石油化学製品はこうして作る」(石油化学工業協会)より
ナフサ分解炉とサーモコイル
サーモコイルは分解炉で使われた後の高温排気を無駄なく利用する為、
熱だけを取りだし、燃焼空気の予熱を効率よく行います。
日本国内の多くの分解炉で用いられており、その技術と経験は様々な分野で活かされています。
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ユーザー様の声ご紹介
エチレンプラントのナフサ分解炉には1978年の操業以来多くのサーモコイルが使われております。
利用目的と導入効果等についてユーザー様の声をご紹介します。
大手石油化学メーカー様
1サーモコイルの利用目的
ナフサ分解炉の燃焼排ガス(およそ300℃)を熱回収し、燃焼用空気(外気)を予熱する目的で利用しています。
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2サーモコイルの導入効果
自社のCO2削減目標を2030年に40%、2050年に80%以上(ともに2013年度比)としている中、サーモコイルの導入により、燃料を135N㎥/hr削減できました。
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3サーモコイルのの良さは?
メンテナンス部品がなく、ランニングコストも発生しない為、長期に安定した排熱回収による省エネでコストを削減できる点です。
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サーモコイル® は 脱炭素・省エネ で
持続可能開発目標(SDGs)への課題を
ソリューションします
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サーモコイルを導入いただくことで、メンテナンスやランニングコストを抑えながら
長い間、効果的に、持続可能な省エネを行うことができます。